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実は多くの人が知らない!?SPF・PAの数値が及ぼす日やけへの本当の効果とは
2016.05.31
日やけ止めを買うとき、気になるのはSPFやPAの数値。数値の高さや++の数が多いほど効果が高いと言われているため、UV商品を選ぶ基準になっています。でも、高い数値のものを選ぶと「肌が痒くなる」「赤くなる」など、肌への負担があるのでは……と不安を感じている女性も多いはず。
日やけ止めは、肌に直に触れる大切なスキンケア。特に敏感肌の場合、日やけ止めが自分の肌に合うかどうかは重要な問題です。日やけ防止の効果は高い方が良いに越したことはありません。けれど、だからといってやみくもにSPF・PA数値の高い日やけ止めを選ぶのは、正しい選び方なのでしょうか。
今回は、日やけ止めを選ぶ上で注意したい、SPFとPAについての勘違いしやすいポイントと覚えておきたい点を、ご紹介します。
「SPF数値が高い=長時間紫外線をブロックできる」?

SPF数値は、「日やけして皮膚が赤くなるまでの時間を、何倍まで遅らせるか」と定義されます。そして注意しなければならないのが、「何倍まで」というのは「効果の持続時間」ではないということ。SPF数値が指す時間は、日やけしないでいられる時間ではないのです。「塗り直せば効果を持続できる」と思われがちですが、それは実は間違いです。
肌は、日やけをしても色が変わるまでに時間がかかります。そのため、皮膚がすぐ赤くならなくても、実際は日やけが進んでいるのです。
日やけ止めは、日やけが進む速さを遅らせることはできますが、完全に陽射しをブロックできるわけではありません。そのため、何度塗り直したとしても、SPF数値が目安とする時間が過ぎすれば、赤く日やけすることになります。
SPF数値は、紫外線の量を減らして日やけを遅らせる時間の目安
日やけ止めの本当のはたらきは、皮膚に届く紫外線量を減らして、日やけの進行を遅らせること。日やけ止めを塗ると、皮膚に届く紫外線量が“SPF数値”分の1に減ります。
たとえば、SPF10の日やけ止めならば、皮膚に届く紫外線量が10分の1になるので、10倍まで日やけを遅らせられる、ということになるのです。日やけ止めを塗らない肌だと10分後には日やけしてしまっていたとすると、SPF10の日やけ止めを塗れば肌が日やけした状態になるまでに100分かかる、ということです。

皮膚に届く紫外線量と日やけの関係
ここでもうひとつ注意しなければならない点が、肌が日やけするかどうかは「単に時間の問題ではない」ということ。
日やけには、紫外線量が大きく関わるのです。日やけ止めで日やけする時間を10倍遅らせられたとしても、もともとの紫外線量が2倍あれば日やけする時間も早くなります。陽射しが強ければ、当然そのぶん速く日やけするのです。
SPFの目安の時間があることで、陽射しの強さとは関係なく、外出する時間の長さだけ注意すれば良いと思ってしまうことがあるようですが、それは間違い。時間や季節、天候によって紫外線量はさまざま。陽射しの強さによって、日やけ止めの使い方を変えることも大切なのです。
こまめに塗り直しながら、生活シーンに合わせた日やけ止めを
最後に覚えておきたいのは、SPFやPAの数値に関わらず大切な、こまめな塗り直し。紫外線防止効果を持つ成分は、紫外線散乱剤と吸収剤の2つのタイプに分けられますが、そのいずれも、効果は時間とともに減って行くのです。
紫外線吸収剤は、化学反応によって紫外線を吸収するのですが、化学反応で変化してしまった後は紫外線を吸収しません。一方、紫外線散乱剤は水や汗、摩擦などで落ちやすいもの。SPFやPAの数値、そして成分の違いに関わらず、日やけ止めはこまめな塗り直しが必要なのです。

最近では数値やグレードが高いというだけで選ぶのではなく、成分もきちんと確認しながら、生活シーンに合わせて、適切な効果のある日やけ止めを選ぶ人も増えています。洗濯物を干したり、散歩や買物に出かけたりするためであれば、それほど数値の高くない日やけ止めで充分。一方、紫外線の強い季節に炎天下で長時間すごすときは、数値の高い日やけ止めを使った方が良さそうです。

また、保湿成分や、肌への馴染みを良くする成分を配合した日やけ止めも、多く見られるようになってきました。紫外線のダメージからすはだを守るためには、肌そのものが持っている潤いや皮膚の新陳代謝も大切。SPFやPAの数値だけではなく、そんなことにも注目しながら、季節や生活シーンに合わせた日やけ止めを選んでみましょう。
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「大人すはだ」編集部
大人がすはだで暮らす時間を提案するウェブマガジン「大人すはだ」の編集部です。
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