香川県高松港からフェリーに揺られ、1時間。
大小様々な島がポコポコとひしめき合っている、青く光に満ちた真夏の小豆島にたどり着きます。一度見たら忘れることのできない、瀬戸内海ならではの景色です。

小豆島は、小説『二十四の瞳』の舞台としても有名です。てっきり小さな島かと思いきや、実は日本で19番目に大きな島。徒歩や自転車で回ろうとすると、少しハードですから、レンタカーを借りながら、ゆっくりドライブするのがおすすめです。
せっかくの夏ですもの、自分の時間をゆったり過ごすための、女ひとり旅に出てみませんか。
今回は、真夏の空気をからだいっぱいに感じられる、小豆島のモデルルートのひとつをご紹介します。
まずは土庄港からスタート
はじめに降り立ったのは、土庄(とのしょう)という港です。小豆島には、全部で4箇所の港があり、目的地によって、フェリーの出航時間は異なります。土庄発着のオリーブ号は本数が多く、便利です。

太陽は空高く、目の前に広がる海のすぐ脇に、山の風景も広がりを見せるという島ならではの景色には、わくわく感が高まります。
ロマンチックじゃいられない、「エンジェルロード」
レンタカーを借りて、早速向かった先は「エンジェルロード」。名前がちょっとロマンチックすぎる気もするけれど、ちょうど干潮の時間だと、海と海に挟まれた砂浜の上を歩くことができ、海の上を渡っている感覚に不思議な高揚感を感じます。

気楽な女ひとり旅。周囲を気にする必要もなく、浜辺をゆったりお散歩です。心地よい潮風をすはだでたっぷり浴びて、海から山へ移動します。
エンジェルロード
- アクセス:土庄港から車で約10分
- 住所:香川県小豆郡土庄町(その他)甲24-67

浜辺から車を走らせ10分足らずで、あっという間に山の景色に包まれます。海も山もほど近く、どちらも楽しめるのが島ならではの魅力です。
中山・千枚田の景色
小豆島のほぼ中心部には、山腹に作られた棚田を望むことができます。広がる田んぼのその数、約800反。

山間ということもあり、水の流れを利用して、大小さまざまに田んぼを切り開きました。先代の知恵が息づく棚田が、今でもこうして活き活きと残されている光景に、思わずため息が漏れます。
日本の棚田百選にも選ばれている景色ということで、真っ青な空に深い緑の棚田の姿は、どこか懐かしい雰囲気。田んぼと山と空、それ以外、何があるというわけではないけれど、風の速度に合わせて歩きたくなる場所です。
中山・千枚田
- アクセス:土庄港・池田港からそれぞれ車で約15分
- 住所:香川県小豆島郡小豆島町中山
小豆島のシンボル「オリーブ公園」
オリーブは、小豆島の特産品のひとつとです。港からほど近い場所に「オリーブ公園」はあります。その敷地の中に、オリーブ産業の歴史資料館やハーブガーデン、ハーブ温室などが集まっており、お散歩コースとしても人気の公園です。

小豆島と姉妹都市のギリシャ・ミロス島。エーゲ海に浮かぶミロス島を思わせる、白い風車とオリーブの木々は、瀬戸内海の違った表情を作り出します。海から吹き寄せる潮風をすはだ全体で受け止め、心地よい開放感を感じられます。
オリーブ公園
- アクセス:草壁港から車で約5分、池田港から車で約10分、坂手港から約15分
- 住所:香川県小豆郡小豆島町西村甲1941-1
- 電話:0879-82-2200
- オリーブ公園公式サイト
どこにでもある、海と島の景色
移り変わる雲の様子や、独特な海の青。予定を積め込まずとも、思いのままに車を走らせるだけで、この島の夏は満喫できます。ナビを使わなくたって、海外線を沿うように走っていれば、景色は少しずつ変化をしていきます。

「あの島には何があるのだろう?」と、空想を掻き立てられるような渡し橋と小さな島の姿や、どこにでもあり、すぐに出航できそうな小さなボート。
訪れる人それぞれが味わう小豆島の魅力に出会いに、思い切って、あの船に飛び乗って行ってみませんか。
島に関する情報
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中條美咲
昭和64年1月3日 長野県生まれ。 2014年 暮らしの中で出会ったものや人、そこから感じたことを文章で伝えていきたいと思い 「紡ぎ、継ぐ」というブログを始める。” 見えないものをみつめてみよう。” ということをテーマに、書くことを通じて多くの出会いに触れながら、感じる力を育てていきたい。 現在は「灯台もと暮らし」と「PARISmag」にてライターとして活動中。
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