
実りの秋、そして食欲の秋が本格的に近づいてきました。ついつい手が出る、秋の味覚のおいしいものたち。食べ過ぎは禁物ですが、からだに良いものであれば、罪悪感を覚える必要はありません。
今日はヘルシーだけれど秋を満喫できる、カボチャ甘酒の作り方をご紹介します。
カボチャと米こうじで作る「カボチャ甘酒」

材料
- 蒸して皮を取ったカボチャ(カボチャの煮物でもOK):200g
- 米こうじ:80g
- 60度くらいのお湯:150mL~200mL
作り方
- カボチャを蒸して冷ましておく
- ミキサーに米こうじと1のカボチャを入れ、60度くらいのお湯を入れて攪拌(かくはん)する
- 炊飯器に2を入れて濡れ布巾をかけ、炊飯器を半分開けたままで保温スイッチを押す。10時間そのまま寝かせればできあがり
ワンポイントアドバイス
炊飯器のフタを閉めて保温してしまうと、内部が70℃を超えてしまう可能性が高いので、開けて保温しましょう。濡れ布巾をかけるのは、ほこりや雑菌の混入を防ぐためです。
こうじを保存する適正温度に気をつけて
こうじは「糀」とも書き、蒸した米のまわりに「糀菌」という微生物(白いカビの一種)がふわふわとついたものです。こうじは味噌やお酒、醤油を作り、日々私たちの食を支えてくれているものです。
微生物にも、その命に適した温度帯があり、糀菌は55℃を超えると弱って死んでしまいます。そしてこうじの糖化酵素は、70℃を超えると熱で酵素が分解され切ってしまい、一度活性を失うと、温度を下げても活性化することはありません。


雑菌を殺して酵素を生かし、糀菌の甘みを引き出すには、55~60℃くらいで保温するのがベストです。作る時の保温時間や保存時間が長くなると、甘さのピークを超えて少ししずつ酸味を帯びてきてしまいます。それを防ぐためにも、完成後はできるだけ早く、酸味が出てきてしまう前に使い切ることをおすすめします。
さらにカボチャといえば「冬至に食べると風邪をひかない」と言われているように、免疫力を上げ、疲労回復に役立つ緑黄色野菜。薬膳では「甘味」に分類され、体を温める「温」の性質を持ちます。
抗酸化作用があるβカロチンの含有量が圧倒的に多く、メラニン色素の黒化を防ぎ、コラーゲンの生成を助けるビタミンCや、血液循環を改善するビタミンEが豊富に含まれています。免疫を上げる以外にも、健康なすはだを作るのには欠かせない栄養素がたくさん!
我が家では、カボチャ甘酒を白玉と合わせてぜんざいのようにしたり、子どもたちはジャムのようにパンに塗ったりして食べています。
お米で作る甘酒も良いですが、デンプン質が多いカボチャやサツマイモなどで作るのも美味しいです。こうじの奥深さと美味しさを感じられるカボチャ甘酒、ぜひ一度作ってみてくださいね。
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Amika
シンガーソングライター、CM音楽の歌作詞作曲、ライター、パン・料理研究家。出産を機に子供と同じ卵乳にアレルギーがあるとわかり、日常から卵乳製品を使わない料理やマクロビオティックを実践。中医学(薬膳)も学ぶほぼベジタリアン。作詞作曲のかたわら、学び続けてきた自然酵母のパンと焼き菓子、妊娠出産授乳期や養生食、狭心症や糖尿病のための食事、菜食と肉食ごはんの両立、アレルギー対応食の講座を担当。
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