「滑らかな子」が名前の由来とされる「なめこ」。日本を原産とするキノコで、どこを触っても全体的にぬるぬるしています。バラバラに分けられた状態のものが真空パックになって売られているものもあれば、生の状態でパック詰めされたものもあります。
なめこは、冬の食材として万能に活躍するキノコのひとつ。今日は、なめこの特徴に合わせて、おすすめの調理方法と気をつけたいことをご紹介します。
“ぬめり”がお腹にやさしく効く
なめこの栄養の秘密は「ぬめり」にあります。シイタケやエリンギなど他のキノコは、触っても表面はぬるぬるしていませんよね。

このぬめりの正体は「ムチン」と呼ばれる栄養分。里芋や納豆、山芋などのいわゆる「ネバネバ食材」に含まれることが多く、免疫力が低下しやすい季節の変わり目に、ぜひ取り入れたい栄養分なのです。
肝臓や腎臓の本来のはたらきを助けるほか、目や喉、胃、腸の粘膜の保護のはたらきもあります。腸の粘膜が守られることで便通も良くなり、腸内環境もキレイになるので、肌にツヤも生まれます。
低カロリーななめこは、ムチンのほかにも食物繊維や葉酸、そして免疫力向上に効果のあるβ-グルカンやミネラルも含まれています。
とろみを活かすには汁物に入れるのが◎
なめこは、炒めたり焼いたりするよりも、煮る料理に向く食材。なぜなら、水分をたっぷり加えることで、なめこのとろみを活かすことができるから。
そのため、味噌汁やあんかけ、うどんの御汁などに入れるのがおすすめ。これらの料理になめこを入れると、スープ状の液がトロッとしたものになります。

なめこは、包丁を使わなくても簡単にほぐれるので、調理をする際は手でほぐしながら鍋の中に入れていきましょう。
購入したらできるだけ早めに食べましょう
他のキノコよりも気をつけたいのは、「購入後は早めに食べる」ということ。なめこは傷みやすいため開封したらすぐに料理に使うか、冷凍保存をしましょう。冷凍すると3~4日間ほど保存ができます。
風邪を引きやすい季節の変わり目。腸内の粘膜を守るためにも、ぬめりのあるなめこを料理に取り入れてみませんか。寒い冬を乗り越えるため、ネバネバの食材をあったかいスープに入れて、からだを冷えから守りましょう。
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中村円香
1992年、愛知県名古屋市生まれ。東京都在住。 野菜と果物をこよなく愛し、地域の伝統野菜に目がない。各国の菜食事情に興味があり、いつか世界菜食旅行をすることが夢。
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