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【連載】白湯が教えてくれた、自分の心地よさを知る大切さ|すこやかに生きるということ⑨

2016.04. 3

すこやかに生きるということ, アーユルヴェーダ, 冷え, 白湯

私は小さな頃から猫舌で、湯気が出るほど熱いものはフーフーと息を吹きかけて冷まさないと飲めませんでした。私にとって熱いものは、一歩間違うと舌を負傷する少し厄介な存在。そんな私の救世主となったのは、お風呂上りに兄がコップに浮かべていた“氷”。
 
熱くて飲めないものに、氷をそっと1つ浮かべれば、たちまちみんなと同じペースで飲むことができるようになる。それは幼い私には不思議で魅力的で、熱いものならなんにでも浮かべてしまうほどでした。
 
小川
 
思い起こせば、あの頃からすでに冷たいものを好むようになっていたらしく、そこまで極端ではなくとも、大人になってからもしばらくはその習慣が残りました。だけどよく考えてみると、冷たいものが好きだからというよりは、熱いと飲むのに時間がかかるから、無意識に冷たいものを選んでしまっていたのではないかと思うのです。

「水を飲む」という行為に意識を向けてみたら分かったこと

普段の暮らしの中で、自分がどんなものをどんなふうに、どれくらい食べたり飲んだりしているかということは、意識を向けてみないとなかなか気づけないものです。ましてや自分の体内に入って消化されるそれらが、自分のからだにどんな影響を与えているのかを知るためには、さらに注意深く自分を観察する必要があります。
 
例えば“水を飲む”という行為ひとつをとっても、“冷水・常温・お湯”のような温度の違い、“一気に飲む・口に含んで少しおいてから飲む・すするように少しずつ飲む”といった飲み方の違いのほかにも、飲む水は水道水なのか、ミネラルウォーターなのかなど、同じ水とはいえ性質にも違いがあります。
 
どんな条件で、どんなものを飲むかによって、自分のからだへの負担や心地良さが変わる、ということに気づいて意識し始めたきっかけは“アーユルヴェーダ”との出会いでした。

アーユルヴェーダと白湯との出会い

アーユルヴェーダとは、“生命の科学”と呼ばれるインドの伝承医学のこと。現代の西洋医学のような、病気を治すことを目的とした医学ではなく、人が心身ともにすこやかで、幸福に生きるための医学です。アーユルヴェーダは病気の対症療法ではなく、そもそも病気を根本から予防するための暮らし方を教えてくれます。その中でも、とりわけ私が夢中になり、今でも大切にしている習慣のひとつが“白湯を飲むこと”です。
アーユルヴェーダでは、私たちの個性や体質を決める力(ドーシャ)を、風(ヴァータ)・火(ピッタ)・水(カパ)という3つに分類しているのですが、やかんで沸かした白湯は、この3つの力のバランスがとれていて、体内の浄化や消化力など、からだの生理機能をととのえてくれる理想的な飲み物だと考えられています。

白湯が変えてくれた、からだと暮らし

朝起きてから1番最初に白湯を飲むようになって、数年経ちました。相変わらず猫舌ではあるものの、焦らずゆっくり飲むことを心がければ、今では熱い白湯も少しずつすすることができます。喉元を通って空っぽのお腹にあたたかさが広がり、からだに血が巡り内臓が動き出す感覚は、心が凪(な)いでとても気持ち良いものです。
 
紅茶
 
それまで手早く飲める冷たいものや冷ましたものばかり飲んでいたのに、白湯と出会ってからは、あたたかいものを自然と選ぶようになりました。そのおかげか、小さな頃から続いていた便秘がすっかり解消して、腹痛を起こす頻度も減り、顔色も良くなったように思います。
 
特に意識的に普段飲むものを変えたわけではないけれど、白湯をきっかけに自然と自分が心地良いものを求めるようになり、日々の習慣が変わっていきました。
 
なるべく早く、みんなと同じペースで飲めるように選んでいた冷たいものをやめて、自分のためにあたたかいものを選んで、ゆっくりと飲むこと。電子レンジや電気ケトルを使うよりも手間はかかるけれど、自分のためにやかんでていねいに白湯を沸かすことは、なんだか神聖な儀式のようで心が休まります。
 
お茶
 
習慣を変えるということは実はそんなに難しいことではなくて、自分で自分のためにできる心地良いことを探すことなのだと思います。心もからだも気持ちが良いことは、無理に頑張らなくても自然と暮らしの一部になっていくのでしょう。

★★★
 
★わたしらしい「暮らし」ってなんだろう
★きっかけはすっぴん〜シンプルになるきっかけ〜
 
工藤知子

工藤知子

1988年、北海道函館市出身。2008年、上京。大学で心理学、農業、フェアトレードなどを学ぶうちに、心と身体がすこやかであれば幸せに生きることができると思い至る。卒業後、有限会社あきゅらいず美養品へ入社。商品管理・広報などの業務の中、中医学・食養生などを学び、肌は心と身体の鏡であることを実感。2014年、退職を機に東北を中心に旅をした後、帰郷。4月より穂高養生園のスタッフとして長野県安曇野市で暮らし始める。現在は、心と身体がすこやかであるための探究をライフワークに、知恵と実践を求めて修行中。

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