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【連載】「冷えとり」を通して見つける新しい世界|すこやかに生きるということ⑭

2016.11.11

冷えとり, 天然繊維, 布ナプキン, 生理

学生時代に「冷えとり健康法」(以下「冷えとり」)と出会い、下半身をあたため、靴下を重ね履きするようになってから今年で5年目。「冷えとり」の生みの親である進藤先生の本(※1、2)を読み返してみると、まだまだ「冷えとり」初心者な私だと反省することもありますが、5年間続けてこられたのは、私の心をとらえて離さない“なにか”があるからだと思っています。
 
やわらかい
 
「冷えとり」の恩恵というのは本当に人それぞれだと思うのですが、私の場合は、まずは生理に関することが大きいです。
 
もともと生理不順で半年以上生理が止まっていたこともあり、高校卒業と同時に通い始めた病院で無月経の診断を受けてから、半年ほど薬による治療をしていました。薬の副作用と重い生理痛、自然のからだの反応(当時は生理がこないということそのものが、私のからだの反応でした)を無視して半ば無理やり生理を起こしているという感覚に耐え切れず、病院(特に西洋医学)や薬に頼ることなく、自然に近いかたちで自分のからだと向き合おう、自分の不調は自分で治そうと決意したのが19歳の頃のこと。
 
さまざまな代替医療や民間療法を取り入れながら、生理がこないことからくるストレス――「将来妊娠できないんじゃないか」とか「女性として不完全なんじゃないか」といった不安――を受け止めて軽減していくように意識する中で、少しずつ自分の力で生理を取り戻し始めた矢先、「冷えとり」と出会いました。

「冷えとり」を始めて変わった心とからだ

「冷えとり」をはじめて一番変わったのは、心の在りようです。
 
いつも下半身があたたかいと、気持ちがどっしりとして、穏やかでいられます。些細なことでも幸せを感じられるようになったからか、反対にちょっとやそっとではイライラしなくなります。
 
「冷えとり」によって心とからだのつながりをはっきりと実感することができ、生理がこないことで常々感じていた心の曇りが晴れて、毎月クヨクヨしなくなりました。
 
 
進藤先生の言葉を借りると「ストレスは毒であり、冷えの原因でもある」「女性の生理は、そのものが毒出し」だそうで、もっと自分のからだを信頼して、不安を抱えたままにせず、必要なタイミングで生理=毒出しはやってくるのだと信じ、生理周期を他人と比べることを止めました。
 
こうして心にゆとりができたことで、もっと自分のからだについて知りたいと思うようになり、子宮や女性ホルモンの仕組み、骨盤の動き、子宮と感情の関係、生理痛の意味など、折を見ては気になるテーマを学ぶようになりました。

今でもそうですが、学べば学ぶほど、自分のからだのことなのに私はなにも知らないで生きてきたんだなぁと、ある意味で感心してしまいます。私が気づかないところで、私のからだはあらゆる仕組みを駆使して毎日淡々と動いてくれているのだと思うと、自分のからだとはなんて素晴らしいのでしょう。
 
「冷えとり」をきっかけに、普段の服装も変わりました。
 
「冷えとり」では、靴下をはじめとして身に纏うものは、絹や綿(できればオーガニックコットン)、麻やウールなどの天然繊維をすすめていて、肌に直接触れるものは特に大切に考えています。
 
それまで好んでいた、からだのラインが出るようなピタッとした服装(化繊のものが多かったです)を改め、ゆったりとしたからだを締め付けない服を選ぶようになり、肌に触れる下着や靴下などはできるだけ天然繊維のものを取り入れるようになりました。以前コラムでお話しした「布ナプキン」を真面目に使い始めたのもこの頃です。
天然繊維、特に絹やウールを纏う機会が増えて困ったのは洗濯洗剤です。
 
今まで使っていた良い香りがする合成洗剤や柔軟剤では、せっかくの素材が痛みやすくなってしまいます。当時学生の私にとって、天然繊維の衣類は高価だったこともあり、長く使うためにも「冷えとり」靴下を購入していたお店の店員さんに相談しながら、デリケートな素材にも使え、少ない水で汚れが落ち、環境にも負荷をかけない『海へ…』(※3)という洗剤を使い始めました。今でも愛用していますが、洗濯物の量や種類によっては重層や、もっとシンプルな洗剤、ソープナッツなども活用しています。
 
洗濯は洗濯機を使い、そのためには合成洗剤と柔軟剤を使うのが当たり前だと思っていた当時の私にとって、手洗いすることやシンプルな洗剤を使うことは、自分の暮らしを見直す良いきっかけになりました。
 
秋の空
 
「冷えとり」を通して広がった興味や学びから、自分のからだ、命への感謝が芽生え、習慣を少し変えるだけで、環境に負荷をかけないような暮らし方ができること。「冷えとり」から気づくことは、知識と実践のバランスが丁度良くて、いつも私の見る世界をクリアに明るく照らしてくれます。そんなところも、ありがたい「冷えとり」の奥深さなのでしょう。
 
※1『万病を治す冷えとり健康法』進藤義晴 農文協
※2『これが本当の「冷えとり」の手引書』進藤義晴・進藤幸恵 PHP研究所 
※3「海へ…
★★★
 
★薬膳と暮らす台湾の日常
★きっかけはすっぴん〜シンプルになるきっかけ〜
★すはだで暮らすひと
工藤知子

工藤知子

1988年、北海道函館市出身。2008年、上京。大学で心理学、農業、フェアトレードなどを学ぶうちに、心と身体がすこやかであれば幸せに生きることができると思い至る。卒業後、有限会社あきゅらいず美養品へ入社。商品管理・広報などの業務の中、中医学・食養生などを学び、肌は心と身体の鏡であることを実感。2014年、退職を機に東北を中心に旅をした後、帰郷。4月より穂高養生園のスタッフとして長野県安曇野市で暮らし始める。現在は、心と身体がすこやかであるための探究をライフワークに、知恵と実践を求めて修行中。

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