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うみ•そら•みどりを召し上がれ!ひと

周りにあるもんで間に合わせる。「アルモンデ」は最高!!

2016.11.26

くさかんむり, 中島デコ, 循環, 湯シャン, 相良育弥, 茅葺き, 藁葺き

ヘアードネーション!なるほどね〜。
聞いた事はあったけど、ウィッグ1つ作るのに20人分が必要だとは。。まだまだ知らない事だらけだね。
それにしても、髪の毛まで無駄にしない子嶺麻!
『もったいない母ちゃん』の名が恥じない行い。流石です!

私は、3人目ができた時点で、
自分の外見も行動も時間も全て子ども達に捧げて集中しなくちゃ、もう無理だ〜っ!って思ったの。
ご存知のように、私は全ての事に要領が悪くのろまだし、残念ながら甲斐甲斐しく家事や子育てをヘルプしてくれる旦那さまに、今生では出会えなかったので、
とにかく、髪の毛なんてまず最初に刈り上げちゃえ!と思ったわけです。
自分の髪の毛を、洗ったり乾かしたり結んだりの時間を節約して、子ども達にご飯作って食べさせたり、一緒に遊んでた。笑。

ベリーショートも、ベリ〜ベリ〜ショートだと、伸びるに任せて半年は持ちます。笑。
そして、そのまま楽させていただき、ずっとショートです。
s_52-19short2.jpg
何もかぶってない写真探したら、民人との2ショット発見。(いつも何かかぶっているのは、セットが面倒なだけなのです。横着ですみません。。)
今考えると、その頃「湯シャン」に出会えてたら、もっと節約できたのにな。って思う。
ここ5年くらい「湯シャン」にして、時間やお金の節約もさることながら、抜け毛が減って、白髪の進行も遅くなり、バサつかず、超調子いいです。(当社比です。笑)
しかも、環境にも良いのだから、最高だよね「湯シャン」!

って、こんな事を子嶺麻と話せるようになって良かったな〜。
以前、子嶺麻から「髪が長い友達のお母さんに憧れてた」って聞いて『ベリーショートなのは誰のためだと思ってんね〜ん!』って、ちょっとショックだったもん。笑。

もう一つ言うと、
子嶺麻が高校生の頃、青や黄色やピンクに変わる子嶺麻の髪を見て、
『せーっかく、オーガニックな食材で育てたのに何やってんねん!』ってツッコミたかったけど、怒るのやめた。
いろいろ試したいお年頃だし、自分で考えて気がつかないと仕方がないって思ったし、本質はきっと変わらないって信じてたからね。
ほの波ちゃんもそんな頃が来るのかな〜?楽しみだね。笑。
 
 さて、最近、慈慈の邸の東屋(あづまや)の茅(かや)を葺き替えましたよ〜!
5年前エバレットさんと一緒にバリ島へ行った時に、この東屋に出会ったのが始まりです。
s_52-1azumaya.jpg
2人で惚れこみ、さんざん迷った末、やっぱり「慈慈の邸」にあったら絶対素敵だよね、と意見が一致。船便で送ったのです。(仏像は買ってません。笑)
植物なので、まさか、茅までは輸入できないだろうと思っていたら、屋根の茅までついて来て、びっくり!
大工さんに組み立ててもらい、気持ちの良い日陰を作ってくれて、みんなのオアシスになっていました。
けれど最近、雨漏りがひどくなってきたので、そろそろ葺き替えたいなと思っていたのです。

そこで、エバレットさんの友人で、日本を代表する若手茅葺き職人さん相良育弥さんに頼んでみたのです。
日本だけでなく、ヨーロッパに行って茅葺きするくらいお忙しいのに、有難い事に、ご快諾いただきました。
日帰り参加者の方やサスティナブルスクールのみなさんにも参加してもらって、いよいよ始まり始まり。

まずは足場を組み立て、屋根に登り、古い茅を下ろします。屋根に登る相良さん。かっこいいです!!
s_52-2yanenoairasann.jpg
相良さんは、神戸の震災を経験して、何もできない、ふがいない自分を感じたそうです。
そして、「百の仕事をこなす百姓」を目指すのですが、オーガニックでの野菜作りが思うようにいかなかった農閑期に、声をかけられ、茅葺きを手伝いに行ったのがきっかけとなりました。
親方に、百姓の百の仕事の内、1割は茅葺きにあり。と言われ納得し、茅葺き職人の道に入ったそうです。

慈慈の邸の前でみんなで藁を束ねます。
s_52-3minnadetabaneru.jpg
今回茅ではなく、ブラウンズフィールドで無農薬で作れれた古代米『緑米』の藁で葺いてもらいました。
自分たちで去年の米から繋げて種を蒔き、苗を育て、田植えをして、収穫した藁で屋根ができるのだと思うと、感慨深いです。
4束を1度ほどいて、このぐらいの束にします。
s_52-4hitotaba.jpg
それを屋根に放り投げて受け取ってもらいます。
s_52-5hoorinageru.JPG
屋根の上で一度それを解き、土台に結びつけた竹と上から押さえた竹にサンドし、針を使って、縄で縫って、結んでいきます。
s_52-6takenihasamu.JPG
ちなみに、これが針。大きいです。
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竹の下側から針を刺して屋根の下にいる人に縄を受け取ってもらって、竹の上側から引っ張り出して結びます。
s_52-8hittupridasu.JPG
たたきで整え、また次の段を重ねて結んでいきます。
これがたたき
s_52-9tataki.JPG
その繰り返しで葺きながら登って行き、切り揃えながら降りてくるのだそうです。
藁、竹、たたき、針、ハサミがあれば、藁葺きできるので、とってもシンプル。素晴らしい!
相良さん、素人の私達にも丁寧に指導してくださいます。
なんだか、犬小屋やヤギ小屋くらいなら自分で葺ける気がしてきた。
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てっぺんまで葺きあげました。
s_52-11tettupen.jpg
そして、棟仕舞いを芝棟にしてもらいました。
まず、芝を切ります。
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それを防水シートの上に裏返しに乗せ、
s_52-13uragaeshininosetashiba.jpg1
その上に表向きに乗せ、飛ばないように綱で止め、そこに、
後々お花が咲くように、みんなでニラや水仙、サフラン、タンポポなどを周りからとってきて植えました。
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じゃ〜ん!芝棟の出来上がり〜!
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寝起きの頭みたいにピョンピョンしていて可愛い!来年の春、どんな感じに花が咲くか楽しみです!
この芝棟、あまりにおしゃれで可愛くて、芸術的だから、相良さんのオリジナルアートなのかと思ったら、
なんと、縄文時代からある伝統的な屋根の納め方なのだそうです。
土くれの櫛。「クレグシ」と言うそうですよ。
でも、日本とフランスしかこの芝棟が伝承してないらしく、シーボルトが日本に来た時に芝棟を見て感動し、フランスに持ち帰って伝えたと言われているそうです。
え〜?伝統的って本当?見たこと無い〜。って思って調べたら、こんな絵があった。
s_52-16.jpg
ふ〜む。なるほど〜。江戸時代とかにも、屋根の上に植物がピョンピョンしてたんだ。可愛い!
屋上緑化の元祖だね。日本の昔に行って見てみたいな〜。

稲藁を約2400束使って、ついに出来上がりました!
相良さんと記念撮影。
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小さいけれど、少しでもここで、藁葺きと芝棟を再現できた事に感謝!
これはもう、絶対見るべきです!見に来てくださいね〜。

材料は、全部周りにあるもんで屋根を葺きかえてくださいました。アルモンデ!最高です!
『なんでも買おうとしない。アルモンデ間に合わせる。足を知る。』
これって、これからの時代の最先端だと思います。
そして、みんな土に還ります。これも、大事。とーってもエコですよね。

日本の建築って本当に素晴らしい!って思ったら、オランダとかはもっともっと進んでいるらしく、近代的建築にも茅葺きを生かし、新築にもどんどん使っているらしいです。日本では、建築基準法とやらに縛られ、新築で茅葺きは難しいのだとか。。
ダメじゃん、遅れてる。。
日本の現代の在り方に、物申したい事いっぱいありますが、このへんも変わって行って欲しいところですよね。

相良さん曰く、茅を葺き終わった時が完成ではないそうです。
「この屋根がダメになって、また、田んぼに還る時が一巡りの完成です。編む。組む。結ぶ。縫う。茅葺きの行為は全部糸偏です。最後は解体ではなくて、ほどいて田んぼに還してくださいね。」と。

よっしゃ!!  5年後、またこれをみんなでほどいて、葺き直しますよ〜!
5年後も良い藁が取れるように、田んぼで米も作り続けなくっちゃ〜。
全部が循環。循環って気持ちいい〜!

今回、相良さんとご一緒し、お人柄に触れる事が出来て、本当に良かったです。何より楽しかった。
関西人らしく終始笑いを取る相良さん。やっぱり何をするにでも、笑いは重要。楽しくなくっちゃね。いろいろ勉強になりました。
相良さん。ありがとうございました。

ちなみに、相良さんは兵庫で『くさかんむり』という団体を作って親方をしています。
今後、新築でどんどん茅葺きを葺けるように応援してくださいね〜。
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ところで、子嶺麻のところの今年の米の収穫はどうだった? 藁はどうしてるの?
子嶺麻は、3人子どもがいても、家事も料理もサクサクこなしているようだけれど、
実際のところ、ストレスとかないの?
全部薪で調理、本当によくやってるよね〜。偉いっ!
子どもって、自分より進化するんだなって感心してます。
たまには、甘えに来てね。って言っても、甘えられる環境じゃないのが申し訳な〜い。笑。
 
★緊急速報★
今年の1月に行ったハワイ島。年明け早々にまた行きます!
残席まだ少々あります!是非ご一緒に遊びましょう!食べましょう!語りましょう!
ジャングルでの生活。価値観変わって人生も変わりますよ。
(ジャングルと言っても、とても快適なのでご心配なく〜。野ションはマストだけど。。笑)

『中島デコさんと行くハワイ島プナ・ジャングル・リトリート』
詳しくはこちら→
前回のレポートはこちら
では、ハワイ島でお会いできるのを楽しみにしています!
 
中島デコ

中島デコ

1958年東京都生まれ。料理研究家。16歳でマクロビオティックに出会い、25歳から本格的に学び始める。86年東京下北沢でマクロビオティックの料理教室「ワンダーマミー」を主宰。二度の結婚で2男3女の母となり、99年フォトジャーナリストの夫エバレット・ブラウンとともに千葉県いすみ市に移住。田畑つき古民家スペース「ブラウンズフィールド」を立ち上げる。田園を望む「ライステラスカフェ」や「慈慈の邸」のほか、料理教室やデトックスプログラムなどのイベントも開催。『中島デコのマクロビオティック 玄米・根菜・豆料理』、『小さな子のマクロビオティックおやつ』(娘の渡貫子嶺麻との共著。共にパルコ出版)など著書多数。

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