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うみ•そら•みどりを召し上がれ!

え!まじですか!草から糸って作れるの?

2016.06.11

ちょま, アースデイ, イラクサ, テレビ高知, 中島子嶺麻

4月のアースデイに合わせて3デイズで「mottainaiカフェ」、やりましたー!
わたしみたいな主婦に3日間は長かったー!
週5、6でカフェなど飲食店を営む全国の皆さん本当尊敬いたします。
5月29日の持続可能なカフェのところを見てみてね。小さなキッチンでTVのレポーターさん含め、いろんな人にお手伝いいただいたバタバタ感も満載でお届けされています。笑
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こちらの趣旨や取り組みの内容などは事前にチラシで告知していたんだけど
https://www.facebook.com/events/1690517204545031/
(こちらはFacebookページの告知です)
まだ馴染みのないイベントに、こちらの意図が伝わりきらなくて。
料理の腕に自信のない動物性食品もじゃこや、卵、ベーコンや缶詰なんかもきちゃいました。
集まってきた食材にも、もちろん提供してくれた方にも、参加していただくことに大きな意味があるので、この辺は今後少しづつ認知されればなあと思います。カフェに使われなかった食材は、ありがたくまかないで頂きました。(カフェではベジだと思って来てくれた方が混乱すると思って、じゃことしじみの酒蒸し以外はお出ししませんでした)
 
「ちょっとこういう料理は食べ慣れないわー」みたいな方もいたと思うけど、わたしの料理やこの取り組みに賛同してくれている、理解していただいてる人たちが多かったので、とっても好評でしたよ。
 
最初、食材はなかなか集まってこなくて直前まで気を揉んだけど(カフェに来る時に食材を持ち込む方がほとんどで、そうすると1日目の朝のお皿ができないんですよね)フタを開けてみたら使い切れないほど集まって、食べに来てくれた人のお腹もいっぱいになった上に、お持ち帰りもしてもらえました!もちろん、事前に食材集めに奔走してくれたありがたい地元スタッフなしには開催はありえませんでした。
料理しきれなかった食材も、お手伝いいただいた方におすそ分けしたり、おうちに持って帰ってからもありがたく使わせていただきました。
 
この小さなちいさなアクションで、日本の自給率も世界の廃棄量も変わるわけではないけれど、賛同協力してくれる人の輪が拡がって各地で開催されたり、最終的には提供できる廃棄食品なんかなくなって、開催不可能になるのが理想のイベント。
実際、今回も「わたしの家に不要な食材はないけれど、取り組みに賛成なので来ました」って、お金を置いていってくださったおばちゃまがご来店して、かっこいい!って感動してしまいました。
そんな人が増えるように、年に1回でも繋いでいけたらいいなぁと思います。
 
 
さて、今回は草から糸を作るというワークショップに参加してきたのでその様子をご紹介。
愛媛に住むお友達、まんがら農園さんで開催されたワークショップ、先生は葉山からいらした矢谷左知子先生
糸にするのはこちら、苧麻(ちょま)。別名イラクサです。
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これはきっと都会の人でも見たことがありますね~     その辺にたくさん生えてますね~
むしろ、わたしは(きっと旦那も)かなり邪魔者扱いしてました。ごめんなさい。
でも、昔の人はこれで服も作っていたとか。その頃、綿は高級品だったんですね。
今だって、農薬ガンガン使って遺伝子組換えの綿を外国でたくさん栽培するより、日本に生えてる、身近な雑草が活かせたら素敵なのにな。
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さあ、これを根元の方から鎌で刈っていきます。(繊維が強いので手だとうまく切れませんが、鎌がなければ包丁なんかでも)茎の直径が1cm以上の、太くてなるだけ長いものがいいそうです。(その長さが糸の長さになるので)苧麻は2mくらいまで成長するそうですよ。
でも、普通は雑草として目の敵にされているので50cmくらいにもなると刈られちゃいます。
だからあまり取りやすい場所に大きく成長したものはないかも。
先生もそっと山の中に忍んで入ることもあるとか。笑
「我が家の山の中にもきっとわんさかあるな」と心の中でニンマリ。
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上の方は切り落として両手でつかみ、片手を引いて茎から葉っぱを落とします。(軍手必須です)
葉っぱを落としてみて初めてわかったんですが、茎の下の方が赤いものとそうでないものがありました。
赤くなっているのはアクで、アクのない青いものはとてもきれいな色が出るそうです。
でも、アクがないのは5月初旬~中旬の苧麻。これを狙うのは残念ながら来年ということ。
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茎だけになりました。
これを上からなるべく幅広に剥いていきます。(できれば2等分、無理なら3等分)
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ふきなみに簡単にとれました。
何本かまとめて水に入れておきます。(乾いてしまうと次の作業が難しいです)
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水から1本を取り出して、表側の表皮と裏側のヌルヌルしたものをカレースプーンでこそぎ落としていきます。(スプーンじゃなくても包丁の裏とかスケッパー、スクレーパーやヘラとか使い勝手の良さそうな家にあるもので)
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なんとこれを乾燥させて終了です(笑)
何もお湯を沸かしたり、煮込んだり、発酵させたりしません!
しかも、最後のこそげ落とす作業すら、出来上がりの美しさを求めないのであれば省略できるとか。
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すごい!こんなに簡単に糸ができちゃった!
強度は申し分ないけど、縒らなきゃちょっと使いづらいかも?
そのままでもラフィアもしくはペーパーラフィアみたいな使い方(主にラッピング用ですが)はできそう。
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縒るとこんな感じ。わたしは縒れないので三つ編みにしました。(下2本)
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あたりまえだけど、先生が作ったものはもっと素敵。
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今まで、綿から糸を紡ぐとか、羊の毛を刈って糸にするとか、紡いだ糸で布を織るとか、全く興味なかったんだけど
(綿の栽培、羊の世話から考えるとちょっと現実的じゃないなって思ってしまって)
栽培しなくても、そのへんにいくらでも生えてる雑草で糸ができるならひもを買うのをやめたいし、作った糸で布も織ってみたいと思っちゃいました。(こんな素敵なものができるようになるのはきっとずっと先だけど)
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材料がその辺にあるもの(雑草)だとモチベーション上がる上がる(笑)
お母さんとはやはり親子だと思いました。
 
ちょっとずつできることが増えると
何かあっても生きていける感が上がるよね。
この地球でサバイブする力、いつかうちの子にも身につけてほしいなって思うけど、どうしたら興味持ってくれるかな?
わたしのこと、どうやって育てたのか教えてプリーズ。
中島子嶺麻

中島子嶺麻

1984年中島デコの長女として生まれる。「おなかの中からマクロビオティック」で育った純マクロっ子。2007年から千葉房総にあるブラウンズフィールドで、日々の調理や イベント、経理などを担当。結婚後、3児をプライベート出産する。2013年高知県に引っ越 し、古民家を修復しながら農的生活をはじめる。2015年むかし暮らしの宿「笹のいえ」として体験型のお宿をスタート。得意料理は、旬の野菜の皮から根っこまでを余さず使うMOTTAINAI料理。著書に「きれいになる「ゆるマクロビ」玄米と野菜のワンプレートごはん」「朝つめるだけ 玄米と野菜の「ゆるマクロビ」弁当」家の光協会、「小さな子のマクロビオティックおやつ」パルコ出版。

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