
カゼをひいたら、みなさんはどんなふうにケアをしますか?
市販の薬で済ませるひと、漢方を飲む人など、様々かと思います。薬も、やみくもに飲んだら逆効果。効果効能別に、きちんとした知識がないと、からだの不調をさらに悪化させてしまうことも。
けれど、そもそも体調を崩す前にできることはたくさんあるはず。 今回は宮崎県綾町で有名な漢方薬局「ごうだ薬局」の郷田美紀子さんから、私たちが日常からからだを健康に保てるコツを4つ教えてもらいました。
①生野菜を食べるなら「酢の物」に
日本人はもともと生野菜を食べる習慣がありませんでした。夜に生のものを食べると、からだを冷やすため「お腹に水枕を乗せて寝るようなもの」と考えられていたといいます。
五味五調の考え方にのっとると、生の野菜は陰性。そのため、からだを冷やす傾向にあります。ですから陽の要素が強い天然塩を加えて揉むことで、からだを冷やしも温めもしない「中」の性質に変えることができます。

さらに肝臓や肝臓を労わり、疲労回復する「酸」を補充することで、冷え防止につながります。たとえば蜂蜜とお酢を加えることで、生野菜でも陰陽のバランスを取りつつ、からだの調和も取ってくれるのです。
また、葉物や生姜を入れると、さらに五味のバランスがとれるため、薬味として加えても◎です。
②お酒を飲んだら「辛」のおつまみを
五味のうち、「苦」の味は心臓のはたらきを助けてくれる味です。「苦」に分類されるのは、お茶やコーヒー、ビールなどなどですが、取りすぎるとからだを冷やしてしまいます。
そこで、バランスをとるために「辛」のもの、つまり大根や山椒、胡椒や生姜、唐辛子、にんにくなどが入ったおつまみを食べましょう。ただし、飲み過ぎには、要注意!
③免疫力を上げるには出汁がポイント!
もはや和食の代表と言っても過言ではない、お味噌汁。味噌はもちろん、出汁がカゼ予防につながるというのを、ご存知でしたか?

たとえば、出汁の素材になる昆布に含まれるフコイダンやアルギン酸は、水に良く溶ける食物繊維。からだの中に溜まった毒を排出してくれる役割があります。同時にコレステロール値を下げ、動脈硬化を防ぎ、からだの免疫力をUPしてくれるのです。
また、干し椎茸は旨味成分が強く、香りも豊か。かつお節などの魚は、風味がいいだけでなくカルシウムが豊富でからだの根幹を養ってくれます。
ただ、いちいち出汁を取るのは大変……というひとも少なくありません。そこでおすすめなのは、水出汁。前の日の晩から出汁をとる具材を水に漬けておくというもの。これなら、日々忙しくても出汁を使ったお味噌汁を楽しめます。
やり方は、1Lの麦茶を作る容器に5cmくらいの昆布と、手のひらの1/4くらいの干し椎茸一枚と、小さな湯飲み一杯のかえりちりめんを入れて水を加えたものを夜冷蔵庫に入れておくだけ! 朝には美味しいお出汁になっています。

最近、低糖質ダイエットやローフードなど、さまざまな健康法やスーパーフードなどが、次々と出てきます。けれど、何より一番気をつけるべきは冷え。からだが冷えると脂肪を燃やしにくくなり、体調不良、さらに太りやすい体質になってしまうのです。
これから冬に近づくなかで、からだをあたためるのを、意識してみましょう。
これから冬に近づくなかで、からだをあたためるのを、意識してみましょう。
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Amika
シンガーソングライター、CM音楽の歌作詞作曲、ライター、パン・料理研究家。出産を機に子供と同じ卵乳にアレルギーがあるとわかり、日常から卵乳製品を使わない料理やマクロビオティックを実践。中医学(薬膳)も学ぶほぼベジタリアン。作詞作曲のかたわら、学び続けてきた自然酵母のパンと焼き菓子、妊娠出産授乳期や養生食、狭心症や糖尿病のための食事、菜食と肉食ごはんの両立、アレルギー対応食の講座を担当。
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