地中海を起源とするオリーブオイルは、紀元前から古代ギリシャやローマの逸話にも多く登場し、神聖なオイルとしての歴史を持つことで知られています。

生産地として有名な場所は、スペイン、イタリア、ギリシャが挙げられます。日本国内で売られているオリーブオイルはこれらの国から輸入されるものが多く、オリーブの大きさや色にはそれぞれの産地に特徴があります。また、産地だけでなく、摘んだ時期や、オイルに抽出する際の温度などによっても味や色に変化が出てきます。
不飽和脂肪酸主体のオイルのひとつとして、生活習慣病予防の効果もある、オリーブオイル。どんなものを選ぶのが、からだに良いのでしょうか。
選ぶ際に気にするべきは、色よりもオイルの「名前」と「容器」
スーパーのオイルコーナーに行くと、商品棚には何種類ものオリーブオイルが並べられていますよね。価格帯も様々、量も違えば入れ物にも違いがあります。良質なオリーブオイルを選ぶときに注目して欲しいポイントは「オイルの名前」と「どんな容器に入っているか」です。

オイルの名前、というのは、オイルの種類を表しています。輸入元のスペインやイタリアなどでは、市販するオリーブオイルに種類の表示が義務付けられているため、酸度によって8等級もの種類に分かれます。
ここでは、日本で売られているオリーブオイルのうち代表的なものを3つご紹介します。
1. エキストラバージンオリーブオイル
風味の高さや酸度の低さにおける基準を超えたもの。分類されるオリーブオイルの中では最も良質です。
2. ピュアオリーブオイル
スーパーで単純に「オリーブオイル」とだけ表示されているものはこれにあたります。精製オリーブオイル(酸化したオイルを化学的に脱色・脱臭し、食用にしたもの)にバージンオリーブオイルを足しているもので、酸度が高く、本来のオリーブの香りは強くありません。透明の入れ物に入った安価なものが多いです。
3. オリーブポマースオイル
精製ポマースオリーブオイル(オリーブオイルの搾りカスから溶剤を使ってさらに抽出した二番搾りのオイル)と、バージンオリーブオイルをブレンドしたもの。香りや鮮度は低いことが特徴です。
また、酸化の速度を遅らせるためには、透明のプラスチック容器に入っているオリーブオイルよりも、緑みや黒みなど色ついた瓶・アルミ缶に入ったオリーブオイルを選びましょう。
良質なオリーブオイルを、新鮮な食材と組み合わせて
良質なオリーブオイルは、そうでないものに比べると香りや味、コクが格段に異なります。より香り高く、味の強いものがフレッシュなオリーブオイルの証拠。香りは青々しいものがより良いとされ、似ている香りはトマトのヘタの部分や若いバナナの皮、ハーブなどが挙げられます。
バターやドレッシングの代わりとしてパンや野菜サラダにかけたり、パスタのソースとして活用できるほか、魚介類の料理の仕上げ、もしくはオイル漬けにしても美味しくいただけます。
新鮮な食材をいただくときや、加熱調理のときのお供に、ぜひからだに優しいオリーブオイルを使ってくださいね。
参考
-
中村円香
1992年、愛知県名古屋市生まれ。東京都在住。 野菜と果物をこよなく愛し、地域の伝統野菜に目がない。各国の菜食事情に興味があり、いつか世界菜食旅行をすることが夢。
中村円香の記事一覧
-
-
食べる
からだを整え美肌効果のある良い油と、悪い油の見分け方
2017.01.23
-
-
食べる
今年の秋こそ「菌活」!キノコとサツマイモのほくほくソテーの簡単レシピ
2016.11. 4
-
-
食べる
今こそ始めたい「菌活」。秋はキノコを食べて美肌に
2016.11. 2
-
-
食べる
むくみや目の疲れに効く!アジアのスーパーフード「クコの実」|おかわりおやつ
2016.10.31
-
-
食べる
秋の冷えやむくみよ、サラバ!里芋のぬめぬめ薬膳おかずで体調管理を
2016.10.23