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マナーと所作が大人のたしなみ。浴衣を着るとき気をつけたい7つのこと
2015.07.17
皆さんは浴衣を着た時、どのような所作を心がけているでしょうか?
「浴衣姿は女性を3割増しで美しく見せる」とも言われますが、これは立ち振る舞いの美しさがあってこそのもの。もし浴衣のマナーがまったくできていなければ、逆にマイナスの印象を抱かれてしまうでしょう。
ここでは、そのような失敗をしないために、「これだけは気をつけたい7つのNGマナー」をお伝えします。
[1]左右の衿合わせが逆になっている
時々見かける間違った着付け。正しい衿合わせは、左衿が上です。これを着付け用語で「右前」と言いますが、身ごろが体に近い方を「前」と呼ぶのであって、「右側の衿が上に来ること」ではないので気をつけましょう。
着付けに慣れていない方は、必ず着付けの本やサイトと照らし合わせて、確認してから外出してくださいね。
[2]裾の長さが短すぎる

裾の長さは、くるぶしが隠れるくらいが上品で美しいとされています。浴衣は「夏の服」ですからやや短めに着付けても良いのですが、着付け終わってみるとやや不格好に見える場合があります。
着物も浴衣も、帯を締めると最初の着付けから2~3cm裾が上がります。おはしょりを作る最初の丈をやや長めに取るよう意識すると、ちょうどいい長さで着付け終えることができますよ。
[3]後ろ衿が詰まっている、または抜きすぎている

後ろ衿を抜いてこそ、大人の着こなし。これを着付け用語で「衣紋を抜く」といいます。慣れていないと着付けの途中でどんどん衿が詰まってしまうので、鏡で衿の位置が首から離れているのを確認しながら着付けましょう。帯を締める前に、背中側のおはしょりを引っ張ると抜き加減が安定します。
ただし、抜きすぎは見る人に下品な印象を与えます。写真のような、うなじが綺麗に見える抜き加減が理想です。
[4]下着が透けている、下着のラインが見える
油断していると意外に目立つのが下着のライン。白やベージュ、ピンク、水色など、色の薄い浴衣を着る際は特に注意が必要です。心配な方は、浴衣の下にガードルを履いたり、裾よけを着たりすると目立たなくなりますよ。
[5]つくり帯を締める
つくり帯は確かに綺麗な形をしていますが、整いすぎてやや不自然な印象を与えます。おしゃれを楽しむには、やはり自分で帯を結ぶのが一番。簡単な帯結びでいいので、結び方を調べて自分で結んでみましょう。
着物のセレクトショップ「なでしこ」では、自然な仕上がりに見せる「ワンタッチ帯」も人気。帯を切らずに飾り部分を縫いつけ、体に巻く部分は長さを調節できるマジックテープで加工します。半巾帯で3,000円(税抜)から加工ができるので、どうしても帯結びが苦手な方は一度作ってみてもいいかもしれません。
ワンタッチ帯の詳細はこちら。
[6]腕を露出させる
鞄を持ったり、電車の中でつり革につかまったりして腕が出過ぎているのもNGマナー。和服は、できるだけ肌を露出させないのが美しいとされます。正式な作法では、鞄を腕にかけるのもNGです。
[7]洋服やドレスの感覚でアクセサリーを身につける
和服の美しさは「首」のラインにあるといわれます。そのため、「襟元=首」、「袖元=手首」、「裾=足首」にアクセサリーを着けないのが和服のマナー。ただ、最近はアンクレットやブレスレットは必ずしもNGではないようです。カジュアルな場であれば、おしゃれの一貫として楽しんでも問題ありません。
ただし、せっかく抜いた衣紋の美しさがもったいないので、ネックレスはやめましょう。首ラインの美しさを強調するためには、大きすぎる揺れるピアスもおすすめできません。正式な場で身につけていいアクセサリーは、指輪と小ぶりのピアス(イヤリング)だけと覚えておくと、マナーの基準が覚えやすいかもしれませんね。
一歩先のすはだ美人を目指すなら指先まで意識を
みなさんの中には、礼儀作法や所作の勉強をされたことがある方もいるのではないでしょうか。大人のたしなみは、何事もマナーと所作によって良し悪しが決まるものです。難しく考えず、まずはこの7つを意識し、美しい浴衣姿を保ちましょう。


ちなみに、あともう一歩、差のつく所作を心がけるなら、指先を意識するのがおすすめです。物に手を添える時の指の並び方や指の伸ばし方に気を配ると、自然と仕草が優雅になります。
この夏、しっとりとした大人の浴衣姿を楽しんでみてはいかがでしょう。
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牧野絵美
音楽、芸術、書道と幼いころから“創る物”に没頭してきたインドア派。和の心をこよなく愛し、海外在住中も着物と書道具を肌身離さず持ち歩いた。 就職とともに仕事の楽しさに目覚めるも、サービス業の鬼になってやろうと上ばかり見て躓くこと数えきれず。縁あって小説を出版し、創ること、生み出すことに満たされる自分を再確認した。美しさと健康の原点は、生きたい自分を生きることと信じ、鋭意執筆中。
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